2026年の読売ジャイアンツは、シーズン途中の監督交代と秋のコーチ退任発表が重なり、首脳陣の顔ぶれが大きく動いた。日本野球機構(NPB)の2026年度監督・コーチ一覧によると、一軍では川相昌弘ディフェンスチーフコーチ、杉内俊哉投手チーフコーチらが指導を担当し、二軍は石井琢朗監督、三軍は会田有志監督がそれぞれチームを率いた。
一方、阿部慎之助監督は2026年5月26日に辞任し、橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行に就任。10月には矢野謙次巡回打撃コーチらの退任が発表され、2027年に向けて松井秀喜新監督の体制づくりも始まっている。ここでは、2026年シーズンの一軍・二軍・三軍のコーチ一覧、役職と担当、監督交代の経緯、2027年の人事動向を時系列で整理する。
【2026年最新】巨人の一軍・二軍・三軍コーチ一覧

2026年の巨人のコーチ陣を把握するには、一軍の試合を担当するスタッフと、若手選手を育成するファームのスタッフを分けて見る必要がある。NPBの2026年度監督・コーチ一覧には、開幕時の監督を含む各軍の役職と担当者が掲載され、監督代行への変更も記録されている。
以下は、同一覧に基づく2026年シーズンの陣容だ。シーズン途中の変更や今季限りの退任があるため、2027年のスタッフ一覧と混同しないようにしたい。
一軍コーチ一覧一軍は、監督・監督代行のほか、攻撃、守備、バッテリー、投手、打撃、走塁などの分野にスタッフを配置。5月26日以降は橋上秀樹氏が監督代行としてチームを指揮した。
二軍・三軍コーチ一覧二軍では石井琢朗監督がファームのチームを率い、三軍では会田有志監督が育成を担った。各軍に攻撃、守備、投手、バッテリーなどの担当を設け、選手の成長段階に応じた指導を行う構成となっている。
| 区分 | 役職 | 氏名 |
|---|---|---|
| 一軍 | 監督(シーズン開幕時) | 阿部慎之助 |
| 一軍 | オフェンスチーフコーチ/監督代行 | 橋上秀樹 |
| 一軍 | ディフェンスチーフコーチ | 川相昌弘 |
| 一軍 | バッテリーチーフコーチ | 村田善則 |
| 一軍 | 打撃コーチ | Z.ウィーラー |
| 一軍 | 打撃コーチ | 李承燁 |
| 一軍 | 内野守備兼走塁コーチ | 吉川大幾 |
| 一軍 | 外野守備兼走塁コーチ | 亀井善行 |
| 一軍 | 投手チーフコーチ | 杉内俊哉 |
| 一軍 | 投手コーチ | 内海哲也 |
| 一軍 | バッテリーコーチ | 實松一成 |
| 二軍 | 二軍監督 | 石井琢朗 |
| 二軍 | 二軍オフェンスコーチ | 金城龍彦 |
| 二軍 | 二軍ディフェンスコーチ | 脇谷亮太 |
| 二軍 | 二軍バッテリーコーチ | 田口昌徳 |
| 二軍 | 二軍打撃コーチ | 大田泰示 |
| 二軍 | 二軍外野守備兼走塁コーチ | 鈴木尚広 |
| 二軍 | 二軍投手チーフコーチ | 山口鉄也 |
| 二軍 | 二軍投手コーチ | 大竹寛 |
| 三軍 | 三軍監督 | 会田有志 |
| 三軍 | 三軍オフェンスコーチ | 橋本到 |
| 三軍 | 三軍ディフェンスコーチ | 若林晃弘 |
| 三軍 | 三軍バッテリーコーチ | 市川友也 |
| 三軍 | 三軍外野守備兼走塁コーチ | 立岡宗一郎 |
| 三軍 | 三軍投手チーフコーチ | 野上亮磨 |
| 三軍 | 三軍投手コーチ | 西村健太朗 |
| 巡回 | 巡回打撃コーチ | 矢野謙次 |
| 巡回 | 巡回投手コーチ | 久保康生 |
出典:日本野球機構「2026年度 監督・コーチ一覧(読売ジャイアンツ)」
この一覧で注意したいのは、阿部慎之助氏がシーズン開幕時の監督であり、橋上秀樹氏は5月26日から監督代行を務めたという点だ。また、矢野謙次氏、李承燁氏、實松一成氏については、シーズン終了後に今季限りでの退任が発表されている。表は2026年の体制を示すもので、翌年の続投を意味するものではない。
【役職と担当】川相昌弘・杉内俊哉らは何を担うのか
巨人のコーチ陣を理解するうえで押さえたいのが、2026年に採用された役職の構成だ。球団が2025年10月に公表した2026年のコーチングスタッフ体制では、一軍から三軍までヘッドコーチや総合コーチを置かず、オフェンス、ディフェンス、バッテリーの各分野を統括する仕組みを打ち出した。
その狙いは、各軍の指導方針をそろえ、選手の育成状況や技術面の課題を共有することにある。単に一軍の試合を勝つためだけでなく、ファームから一軍へ選手を送り出すまでの指導をつなげる考え方だ。
川相昌弘ディフェンスチーフコーチ川相昌弘氏は、一軍の守備・走塁分野を統括するディフェンスチーフコーチを務めた。守備位置の判断、送球や捕球の精度、走塁時の状況判断など、試合の失点や得点に直結するプレーを扱う役職である。
守備・走塁は、打撃成績のように一つの数字だけで評価しにくい。アウトを一つ増やせたか、余計な進塁を防げたかといったプレーの積み重ねが、試合の流れを左右する。川相氏の役割を見る際も、守備の安定性や状況判断を軸に考える必要がある。
杉内俊哉投手チーフコーチと内海哲也投手コーチ杉内俊哉氏は一軍の投手チーフコーチ、内海哲也氏は投手コーチを担当した。投手部門は、先発・救援の起用、投球技術、試合中の修正、コンディション管理など複数の要素が絡む分野だ。
投手コーチの評価は、チーム防御率や失点だけで単純に決められない。投手個々の状態、登板間隔、守備の影響、相手打線との相性も関係する。コーチの担当を理解することは、成績の変化を分析するための出発点になる。
石井琢朗二軍監督と会田有志三軍監督二軍監督の石井琢朗氏は、一軍昇格を目指す選手や、実戦を通じて調整する選手を抱えるチームを指揮した。三軍監督の会田有志氏は、育成段階の選手を中心とする環境で指導を担った。
二軍と三軍の役割は、所属選手の実績だけで区別できるものではない。故障からの復帰、技術の習得、実戦経験の蓄積など、選手が置かれた状況に応じて課題は異なる。両軍の監督には、選手の現在地を見極め、次の段階へ進ませる判断が求められる。
加えて、巨人が掲げた分野別の指導体制では、一軍だけで独立した指導を行うのではなく、各軍の担当者が情報を共有することも重視された。2026年のコーチ陣を評価するなら、個々の肩書に加えて、こうした育成の連続性にも目を向けたい。
【時系列で整理】阿部慎之助監督から橋上秀樹監督代行への交代
2026年の巨人の首脳陣を語るうえで、最大の転換点となったのが5月の監督交代だ。橋上秀樹氏は、もともとオフェンスチーフコーチとして一軍を支えていたが、シーズン途中に監督代行を務めることになった。
5月25日から26日:阿部監督の辞任と代行就任2026年5月25日、阿部慎之助氏は長女への暴行容疑で現行犯逮捕され、翌26日未明に釈放された。球団は26日、阿部氏からの辞任の申し出を受理したと発表。日本野球機構も同日、橋上秀樹オフェンスチーフコーチが監督代行を務める旨の届け出を公示した。
球団発表によれば、阿部氏は自宅で姉妹のけんかを止めようとした際、長女をつかんで倒すなどの行為に及んだと説明された。その後、阿部氏の代理人は6月15日、阿部氏が不起訴処分になったと発表している。逮捕と不起訴は異なる法的段階であり、この経緯を正確に区別して理解する必要がある。
監督交代は、単なる戦術上の判断による配置転換ではなかった。シーズン中に指揮官が辞任するという異例の事態を受け、球団は既存のコーチ陣から後任の代行者を立て、試合運営を継続することになった。
橋上秀樹監督代行が担ったシーズン後半橋上氏は5月26日からシーズン終了まで監督代行を務めた。オフェンスチーフコーチとして攻撃面を統括していた人物が、チーム全体の采配を担う立場に移ったことになる。
監督代行の仕事は、打順や投手交代などの試合中の判断にとどまらない。選手起用、コーチ間の連携、チーム内の意思統一など、チーム運営全体に責任を負う。橋上氏の役割は、監督交代後もシーズンを戦い抜くための現場の指揮を引き継ぐことだった。
2026年の巨人は、レギュラーシーズンを76勝64敗3分け、勝率.543の2位で終えた。クライマックスシリーズのファーストステージではDeNAに2連敗し、シーズンを終えている。この成績には選手の力、シーズン中の戦力事情、首脳陣の判断など多くの要素が関わっており、監督代行や特定のコーチだけに結果の責任を帰することはできない。
【退任発表と2027年人事】矢野謙次コーチの退任、その先の新体制
2026年10月には、巨人のコーチ陣に関する退任発表が相次いだ。球団発表と各社の報道によると、李承燁打撃コーチ、實松一成一軍バッテリーコーチ、矢野謙次巡回打撃コーチの3人が今季限りで退任することになった。
矢野謙次巡回打撃コーチは10月21日に退任発表矢野謙次氏の退任は2026年10月21日に球団から発表された。矢野氏は2003年から2015年6月まで巨人でプレーし、その後は日本ハムで現役を続け、引退後も同球団でコーチやスカウトを経験した。
巨人には2024年に一軍打撃コーチとして復帰し、2025年は二軍打撃チーフコーチ、2026年は巡回打撃コーチを務めた。巡回コーチは複数のカテゴリーにまたがって指導する役職で、特定の一軍・二軍だけに担当を限定しない点に特徴がある。
日刊スポーツなどの報道によると、退任発表は同月14日の李承燁打撃コーチ、19日の實松一成バッテリーコーチに続くものだった。矢野氏の退任理由について、球団発表は退任する事実を伝えているが、詳細な理由まで説明したものではない。
2027年は松井秀喜新監督の体制へ2027年に向けた最大の動きは、松井秀喜氏の新監督就任だ。松井氏は2026年10月23日に就任会見を行い、次のシーズンに向けて新体制をスタートさせることになった。
ヘッドコーチ人事については、スポーツ報知が10月29日付で高橋由伸氏の就任が決まったと報道した。日刊スポーツも就任要請を報じており、松井監督を支える参謀役として注目されている。ただし、10月29日時点では球団による正式発表と報道内容を区別して受け止める必要がある。
また、橋上氏については、日刊スポーツが10月29日、監督代行から編成部門へ配置転換される見込みと報じた。現場での指揮経験を球団の編成業務にどう生かすのかも、今後の動向として注目される。
一方、2027年の二軍・三軍監督や各コーチの顔ぶれについては、2026年のスタッフ一覧をそのまま翌年の陣容とみなすことはできない。松井新監督の就任が決まったことと、各コーチの続投や新任が決定したことは別の話である。
【プロの結論】巨人のコーチ陣の評判は何を基準に見るべきか
巨人のコーチ陣の評判を調べる際、知名度や現役時代の実績だけで評価を決めるのは早計だ。選手としての実績が豊富な人物でも、指導者としての成果は別の尺度で見る必要がある。
2026年の陣容には、川相昌弘氏や杉内俊哉氏のように担当分野が明確なコーチ、石井琢朗氏や会田有志氏のようにファームのチームを率いる監督、そしてシーズン途中から指揮を引き継いだ橋上秀樹氏がいた。それぞれに求められる役割は異なるため、同じ基準だけで比較するのは適切ではない。
コーチの評価で押さえたい3つの視点1つ目は、担当分野に沿った成果だ。投手コーチなら投手陣の状態や個々の成長、守備コーチなら守備の安定性や走塁判断、打撃コーチなら選手ごとの課題修正など、役職に応じた観点が必要になる。
2つ目は、若手育成と一軍への接続だ。二軍・三軍の選手がどのように成長し、一軍の戦力として定着していくかは、ファームの指導を評価するうえで重要な視点となる。育成の成果は短期間の勝敗だけでは測りにくい。
3つ目は、チーム全体の結果と個人の責任を分けることだ。巨人は2026年にリーグ2位となった一方、クライマックスシリーズでは敗退した。しかし、勝敗は選手の能力、故障、編成、相手チームの状況などにも左右される。特定のコーチの手腕を判断するなら、単年の順位だけでなく、担当分野の変化や複数年の指導実績を合わせて見る必要がある。
2027年は松井新監督のもとで組閣が進む。新しい首脳陣の評判を見極めるには、肩書や現役時代の知名度だけでなく、担当分野、育成方針、選手起用、実際のチーム運営がどう変化するかを追うことが大切だ。
【巨人のコーチ陣】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の巨人の監督は誰ですか?
A1:シーズン開幕時は阿部慎之助氏が監督を務めましたが、2026年5月26日に辞任が発表され、橋上秀樹氏が監督代行に就任しました。2027年の新監督には松井秀喜氏が就任しています。
Q2:巨人の二軍監督と三軍監督は誰ですか?
A2:2026年シーズンは、二軍監督を石井琢朗氏、三軍監督を会田有志氏が務めました。2027年も同じ体制が続くかどうかは、翌年の正式なスタッフ発表で確認する必要があります。
Q3:矢野謙次コーチはなぜ退任したのですか?
A3:巨人は2026年10月21日、矢野謙次巡回打撃コーチが今季限りで退任すると発表しました。球団発表では退任の事実が公表されていますが、詳細な理由までは明らかにされていません。
2026年の巨人のコーチ陣は、一軍の川相昌弘氏、杉内俊哉氏らを中心とする指導体制に加え、二軍の石井琢朗監督、三軍の会田有志監督が選手育成を担った。シーズン途中には阿部慎之助監督が辞任し、橋上秀樹氏が監督代行として指揮を引き継ぐという大きな転換も起きている。
加えて、10月には矢野謙次氏、李承燁氏、實松一成氏の退任が発表され、2027年は松井秀喜新監督を中心とする新体制へ移行する。高橋由伸氏のヘッドコーチ就任報道を含め、今後は正式な組閣発表によって一軍・二軍・三軍の役割分担がどのように変わるかが焦点になる。
巨人のコーチ陣を正確に把握するためには、シーズン中のNPB公示、球団の退任・就任発表、報道段階の人事情報を区別して確認することが欠かせない。2026年の実績を振り返りながら、2027年の新体制がどのような指導方針と育成戦略を打ち出すのか、引き続き注目したい。