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今年は暑い?2026年夏の平均気温は歴代5位、酷暑日36地点の実態と原因を解説

白瀬 あかり 白瀬 あかり • 更新: • 公開: • 読了約 17 分
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「今年は暑い」と感じた人は、2026年の日本でも少なくなかったはずだ。気象庁が公表した2026年夏(6〜8月)の気候データを確認すると、日本の夏の平均気温は1991〜2020年の平年値を1.02℃上回り、1898年の統計開始以降で5番目に高い水準となった。全国平均だけを見ると、記録的な猛暑となった2025年より暑さは和らいだものの、地域によっては極端な高温が続き、40℃以上の「酷暑日」を観測した地点は延べ36地点に達している。

では、2026年の夏は実際にどれほど暑かったのか。なぜ北日本や西日本で高温になったのか。偏西風や高気圧の配置、地球温暖化はどのように関係しているのか。気象庁の季節統計、2026年9月の地域別データ、2025年との比較をもとに、今年の暑さの実態と今後の見通しを整理する。

【2026年の夏は本当に暑かった?】平均気温は平年差+1.02℃、歴代5位の高温

今年は暑い

「今年は暑い」という実感を検証するうえで、最初に確認したいのが夏の平均気温だ。気象庁の「日本の季節平均気温」によると、2026年6〜8月の日本の平均気温は、1991〜2020年の30年間の平均値を基準として+1.02℃だった。

この数値は、1898年に統計を開始して以来、5番目に高い。1℃前後の差は小さく見えるかもしれないが、日本列島の広い範囲で観測された夏の平均気温の偏差である。日中の最高気温だけでなく、朝晩を含めた気温の高さが反映されている点が重要だ。

2026年の特徴は、夏全体が一様に暑かったというより、暖かい空気に覆われる状況が続いた地域で、極端な高温が繰り返されたことにある。気象庁が9月1日に公表した「令和8年夏を対象とした異常気象分析検討会」の結果でも、西日本の夏の平均気温は1946年の統計開始以降で3番目に高かったと報告されている。

加えて、2026年7月下旬から8月初めにかけては、東日本・西日本で厳しい暑さとなった。8月下旬にも西日本を中心に高温が続き、九州では40℃以上の酷暑日が再び観測された。夏の平均気温だけでは見えにくい、局地的な高温の厳しさが2026年の特徴だった。

【2025年と2026年を比較】平均気温は下がっても、極端な暑さは収まらなかった

2026年の暑さを理解するには、記録的な猛暑となった2025年との比較が欠かせない。気象庁の季節平均気温の統計では、2025年の夏の平均気温は平年差+2.36℃で、1898年以降の最高記録となった。2026年は+1.02℃であり、全国平均の平年差では前年を下回っている。

ただし、平均気温が前年より低かったことと、危険な高温が少なかったことは同じではない。2026年は、35℃以上の猛暑日を記録した観測地点の積算が約7,500地点に達し、40℃以上の酷暑日については2010年以降で最多となった。平均気温の順位だけを見て「今年はそれほど暑くなかった」と判断するのは早計だ。

比較項目 2025年夏 2026年夏 読み取れる特徴
日本の夏の平均気温の平年差 +2.36℃ +1.02℃ 2025年は統計開始以降1位、2026年は5位
北日本の平均気温の平年差 +3.4℃ +1.2℃ 2026年も平年よりかなり高かった
東日本の平均気温の平年差 +2.3℃ +0.8℃ 全国平均と同様に2025年を下回った
西日本の平均気温の平年差 +1.7℃ +1.2℃ 2026年も高温が顕著で、夏の平均気温は歴代3位
35℃以上の猛暑日を記録した地点の積算 9,385地点 約7,500地点 2026年は前年を下回ったものの、猛暑日が広範囲で発生
40℃以上の酷暑日を記録した地点の積算 30地点 36地点 2026年は2010年以降で最多

出典:気象庁「日本の季節平均気温」「2025年の梅雨入り・明け及び夏の記録的高温について」「2026年夏(6月〜8月)の天候」、日本気象協会の2026年夏の分析。猛暑日の積算は観測地点ごとの記録を期間内で合計した値であり、異なる地点数や日数を意味するものではない。

比較で特に注目したいのは、酷暑日の増加だ。2025年の延べ30地点に対し、2026年は延べ36地点となった。気象庁によると、2026年夏には22地点で40℃以上を観測し、延べ36地点に達した。これは2010年以降で最も多い。

つまり、2026年は日本全体の平均気温が前年ほど突出していなかった一方、条件がそろった地域では2025年を上回るほど極端な高温が発生した。全国平均と地域ごとの最高気温は、分けて考える必要がある。

【北日本・東日本・西日本の違い】2026年はどの地域が暑かった?

日本列島の暑さには地域差があった。気象庁の2026年夏の地域平均気候表では、北日本と西日本の平均気温の平年差がともに+1.2℃となり、いずれも「かなり高い」水準だった。東日本も+0.8℃で「高い」と評価された。一方、沖縄・奄美は平年並みだった。

北日本:北海道・東北でも平年を大きく上回る

北日本では、夏の平均気温が平年差+1.2℃となった。7月中旬には、北日本の平均気温が1955年と並んで統計開始以降1位タイの高温となっている。北海道でも夏の平均気温の平年差は+1.4℃だった。

北海道や東北は、本州の都市部に比べて涼しいという印象を持たれやすい。しかし、地域全体の平均気温が高ければ、屋外作業や農業、冷房設備が十分でない住宅などへの影響も大きくなる。暑さへの備えを、従来の地域イメージだけで判断することはできない。

東日本:平均気温は前年より落ち着いても、局地的な酷暑に警戒

東日本の夏の平均気温は平年差+0.8℃だった。2025年の+2.3℃と比べれば高温の程度は弱まっている。しかし、7月下旬から8月初めにかけては東日本でも厳しい暑さとなり、40℃以上を記録した地点があった。

一方、東日本太平洋側では、台風や湿った空気の影響によって降水量がかなり多くなった。8月には台風第15号が茨城県に上陸し、その後、千葉県では記録的な大雨が発生している。同じ夏でも、高温や少雨が目立つ地域と、大雨に見舞われる地域が併存していた。

西日本:高温と少雨が重なり、暑さが長引いた

2026年にとりわけ注目されたのが西日本だ。夏の平均気温は平年差+1.2℃で、1946年以降3番目の高温となった。7月には中旬と下旬の平均気温がそれぞれ統計開始以降1位となり、8月下旬も1位の高温を記録している。

梅雨明け後は、西日本を中心に雨の少ない状態が続いた。気象庁によると、8月の九州北部地方の降水量は、1946年以降で最も少ない記録となった。日差しが強い日が続くと地表が熱せられ、日中の気温が上がりやすくなる。雨が少ない状態と高温が重なったことも、体感的な暑さを強めた要因だ。

9月も地域差が残った

夏が終わった後の気温も、暑さの実態を考える手がかりになる。気象庁の2026年9月の地域平均気候表によると、月平均気温の平年差は、北日本が+0.4℃、東日本が+0.2℃、西日本が+0.8℃、沖縄・奄美が+0.3℃だった。

特に西日本では、9月も平均気温が平年を上回った。北日本や東日本も地域平均では平年より高く、夏の高温が終われば全国一斉に気温が平年並みに戻るわけではないことが分かる。なお、9月の値は夏の3か月平均とは別の統計であり、単純に足し合わせて比較することはできない。

【今年は暑い理由】偏西風・高気圧・地球温暖化が重なった

2026年の高温を説明するうえで、気象庁が挙げた重要な要因は、偏西風の北への蛇行と高気圧の張り出しだ。これらは自然の大気の動きに関係するもので、地球温暖化による長期的な気温上昇とは区別して理解する必要がある。

1.偏西風が北側を流れ、暖かい空気に覆われやすくなった

偏西風は、主に中緯度の上空を西から東へ吹く風だ。気圧配置や大気の状態によって流れる位置や蛇行の仕方が変わる。2026年夏は、日本付近で偏西風が平年より北に偏って流れやすく、北日本や西日本が暖かい空気に覆われやすい状況となった。

気象庁の分析によると、夏後半には偏西風が大きく蛇行し、日本の東海上では南北2つに分かれて流れた。この大規模な大気の流れが、日本付近の高気圧の配置や地域ごとの天候に影響を与えた。

2.背の高い高気圧が停滞し、下降気流で気温が上がった

2026年7月下旬から8月初めにかけては、西日本付近に上層のチベット高気圧に伴う高気圧が張り出し、地上付近から上空まで高気圧に覆われる状態となった。

高気圧のもとでは下降気流が卓越しやすい。空気が下降すると、周囲の気圧が高くなるにつれて圧縮され、温度が上昇する。これを「断熱昇温」という。加えて、晴天による強い日射や、太平洋高気圧の縁辺から流れ込む暖かい空気も加わり、高温が強まった。

高気圧は単に「晴れの日を増やす」だけではない。上空から地上まで暖かい空気に覆われ、下降気流が続くと、気温が上がりやすい条件が維持される。2026年の西日本で高温が長引いた背景には、こうした大気の構造があった。

3.地球温暖化が高温の土台を押し上げた

気象庁の分析では、2026年の高温には地球温暖化による大気全体の気温上昇も影響したとされる。文部科学省の気候変動予測先端研究プログラムと気象庁気象研究所の合同研究チームが行ったイベント・アトリビューション解析では、7月中旬から8月上旬にかけての西日本の高温について、地球温暖化がなかったと仮定すると、ほぼ発生し得なかったことが示された。

これは、温暖化だけで特定の日の高温が決まるという意味ではない。偏西風や高気圧などの気象条件が高温を発生させる一方で、地球温暖化はその高温が起きる際の気温の土台を押し上げている。2026年の暑さは、短期的な気象条件と長期的な気候変動の両面から理解する必要がある。

【日本の平均気温は上昇傾向】2026年だけでなく、長期的な変化を見る

2026年の夏が歴代5位だったという結果は、単独の記録として見るだけでは不十分だ。気象庁の長期統計では、日本の夏(6〜8月)の平均気温は、さまざまな変動を繰り返しながらも、100年あたり1.41℃の割合で上昇している。

順位を並べると、2025年が平年差+2.36℃で1位、2023年と2024年がともに+1.76℃で続き、2010年が+1.08℃、2026年が+1.02℃となる。2023〜2025年にかけて極めて高い値が続いた後、2026年も上位に入った形だ。

ここで注意したいのは、歴代順位が毎年の気象条件によって変動することだ。2026年が前年より低かったからといって、長期的な温暖化傾向が止まったことにはならない。逆に、ある年の高温だけを根拠に、その年の暑さがすべて温暖化によって引き起こされたと説明することもできない。

気候変動を評価する際には、単年の最高気温や夏の順位だけでなく、数十年にわたる平均気温の推移、高温の発生頻度、夜間の気温、地域差などを合わせて見ることが重要だ。2026年は、全国平均では2025年より穏やかだった一方で、酷暑日の積算が過去最多となった。こうした複数の指標を確認することが、暑さの実態を正確に把握する近道となる。

【今年の暑さから何を学ぶ?】今後の見通しと熱中症を防ぐ判断基準

2026年の夏から分かるのは、夏の平均気温が前年より低くても、地域や日によっては極端な高温が発生するということだ。暑さへの備えは、全国平均の順位だけで決めるのではなく、自分がいる地域の予報や警戒情報をもとに判断したい。

天気予報では最高気温だけでなく、暑さの続き方も確認する

日中の最高気温が高い日はもちろん、夜間も気温が下がりにくい日は、睡眠中も体に負担がかかる。天気予報を見る際は、最高気温に加えて最低気温、暑さ指数(WBGT)、熱中症警戒アラートなども確認したい。

特に高齢者、乳幼児、持病のある人、屋外で働く人は、暑さの影響を受けやすい。室内でも我慢せずにエアコンを使用し、こまめな水分補給を心がけることが大切だ。大量に汗をかいた場合は、状況に応じて塩分も補給する。体調不良が現れた場合は、作業や運動を中断して涼しい場所へ移動し、症状が重いときは医療機関や救急への相談をためらわないようにしたい。

来年の夏が今年より暑いかは、単年の順位だけでは判断できない

2027年の夏が2026年を上回るかどうかは、2026年の結果だけでは決められない。翌年の気温には、海面水温、大気循環、太平洋高気圧の勢力、偏西風の位置など、複数の要因が関係する。具体的な見通しは、気象庁が発表する季節予報や最新の気候情報を確認する必要がある。

一方、長期的には日本の夏の平均気温が上昇している。暑さ対策を毎年の記録更新の有無だけに左右させず、住宅の断熱や冷房環境、職場の休憩体制、地域の見守りなどを継続的に整えておくことが現実的だ。

また、2026年は西日本で高温と少雨が重なる一方、東日本太平洋側では台風や豪雨の影響が大きかった。気候への備えは暑さだけに限定せず、熱中症、渇水、大雨といった複数のリスクを想定して進める必要がある。

【今年は暑い】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年の夏は歴代何位の暑さでしたか?
A1:気象庁の統計では、2026年6〜8月の日本の平均気温は平年差+1.02℃で、1898年の統計開始以降5番目に高い値でした。2025年は+2.36℃で1位でした。

Q2:2026年の酷暑日は何地点で観測されましたか?
A2:2026年夏は、気象庁の観測地点のうち22地点で40℃以上を記録し、延べ36地点となりました。2010年以降で最多です。延べ地点数は、期間中に各地点で観測された記録を積算した値です。

Q3:2026年が暑かった最大の理由は何ですか?
A3:偏西風が平年より北側を流れやすく、北日本や西日本が暖かい空気に覆われたこと、高気圧による晴天や下降気流で気温が上昇したことが主な要因です。地球温暖化による大気全体の気温上昇も影響しました。

Q4:2025年より平均気温が低いのに、なぜ酷暑日は増えたのですか?
A4:夏の平均気温は、全国の気温を総合した指標です。一方、酷暑日は特定の観測地点で最高気温が40℃以上になった回数を積算します。全国平均が前年より低くても、局地的に極端な高温が発生すれば、酷暑日の積算は増えることがあります。

Q5:2026年9月も暑かったのでしょうか?
A5:気象庁の地域平均データでは、9月の平均気温の平年差は北日本+0.4℃、東日本+0.2℃、西日本+0.8℃、沖縄・奄美+0.3℃でした。特に西日本では平年を上回る気温が続いていました。

Q6:今後も日本の夏は暑くなり続けますか?
A6:気象庁の長期統計では、日本の夏の平均気温は100年あたり1.41℃の割合で上昇しています。ただし、個々の年の気温は自然の大気循環などによって変動するため、翌年の夏が必ず前年より暑くなるとは限りません。長期的な傾向と最新の季節予報を分けて確認することが大切です。

2026年夏の日本の平均気温は平年差+1.02℃で、1898年以降5番目の高さだった。2025年の記録的な猛暑と比較すると全国平均の高温の程度は弱まったものの、北日本と西日本では平均気温が平年差+1.2℃となり、40℃以上の酷暑日は延べ36地点に達して2010年以降で最多となった。

その背景には、偏西風の北への蛇行、高気圧の停滞、下降気流による昇温、そして地球温暖化による気温の底上げがあった。加えて、9月も西日本を中心に平均気温が平年を上回り、夏の暑さが地域によって異なる形で続いた。

「今年は暑かったか」を判断するには、全国平均の順位だけでなく、猛暑日・酷暑日の発生状況、地域別の気温、夜間の暑さ、長期的な気温上昇を組み合わせて見ることが欠かせない。2026年の記録は、暑さが単に一時的な体感の問題ではなく、気象条件と長期的な気候変動の両方に関わる課題であることを示している。今後も最新の気象情報を確認しながら、日常生活や職場、地域での熱中症対策を継続していくことが求められる。

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白瀬 あかり

美容と食の記事を7年担当。成分表示や商品の公式ページ、店舗の公式メニューを確認してから紹介しています。

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